Rubyのインスタンス変数、クラス変数、クラスインスタンス変数
Ruby のクラスには
があって何かとややこしい。。
特にクラス変数とクラスインスタンス変数の違いについてはいまいち理解しきれていなかったので、今回は頭の整理もかねてメモです。
それぞれの特徴について書いてみたいと思います。
インスタンス変数
オブジェクト固有の状態を保持するための変数。@をつける。
class Foo attr_accessor :instance_foo def initialize @instance_foo = 'instance_foo!' end end Foo.new.instance_foo #=> instance_foo!
外部からアクセスするにはFoo#name
とFoo#name=
を定義する必要があるが、attr_accessor
を使えば自動的に定義してくれる。
もしくはinstance_variable_get
とかinstance_variable_set
とか使う。
クラス変数
クラスとそのサブクラスの定義中、クラスメソッド、インスタンスメソッドで共有できる変数。
@@をつける。
class ParentFoo @@class_foo = 'class_foo!' def self.say @@class_foo end end class ChildFoo < ParentFoo def say @@class_foo end end ParentFoo.say #=> class_foo! ChildFoo.say #=> class_foo! ChildFoo.new.say #=> class_foo!
今回はsay
メソッドを用意してるけど、class_variable_get
とかclass_variable_set
とかで外部からアクセスもできる。
Rails を使ってるならcattr_accessor
でattr_accessor
的にクラス変数を外部に公開したりもできるはず。
クラスインスタンス変数
Ruby ではすべてがオブジェクトなので、クラスもClass
クラスのオブジェクト。つまりクラスオブジェクト自体もインスタンス変数を持つことができる。これがクラスインスタンス変数。
クラス定義式、クラスメソッドなど、self
がクラスを指すコンテキスト内で定義可能。
class ParentFoo @class_instance_foo = 'class_instance_foo!' def say @class_instance_foo end def self.say @class_instance_foo end end class ChildFoo < ParentFoo ; end ParentFoo.say #=> 'class_instance_foo!' ParentFoo.new.say #=> nil ChildFoo.say #=> nil ChildFoo.new.say #=> nil
クラス変数との明確な違いは以下の2点かなと思われる。
まとめ
それぞれの特徴を把握して、明確な意図を持って使い分けていきたいですね。
今回は以下の書籍を参考にしました。
Railsでfakerのバージョンを上げたらspecが壊滅したけど設定で乗り越えたメモ
最近、Rails プロジェクト内で使用しているfakerのバージョンを最新(v1.4.3
)に上げたら、今まで通っていた spec が壊滅したので、その際のメモです。
状況把握
こちらの記事に記述されているものと全く同じ状況に陥ったと思われます。
プロジェクト内の locale はデフォルトでI18n.locale = :ja
にしていたので faker の locale も:ja
にセットされ、その結果Faker::Internet.email
やFaker::Internet.url
が壊れたのだと思います。(前はv1.1.2
ぐらいだったのですが、faker の locale 設定まわり変わったんですかね。。)
対策
プロジェクト内でfactory_girlも使用していたので、config/initializers/factory_girl.rb
を用意して
if defined? Faker Faker::Config.locale = :en end
のようにしました。
わざわざfactory_girl.rb
に設定している理由はfactory_girl
を
$ rails c [1] pry(main)> FactoryGirl.create :user 以下略
のように develop 環境でも使うことを想定しているからです。
spec/factories/users.rb
などの factory の中で
FactoryGirl.define do factory :user do name { Faker::Name.name } email { Faker::Internet.url } end end
みたいにガンガン faker 使ってたので、rails c
で毎回、Faker::Config.locale = :en
を呼ばないといけないのもダルいし。。
もし test 環境だけでいいやーって感じなら、spec/support/faker.rb
などに
RSpec.configure do |config| config.before(:suite) { Faker::Config.locale = :en } end
とかでもいいんじゃないかと思います。
まとめ
テスト落ちまくって心臓に悪かったけど、おかげでバージョンの違いで使えなかった faker のメソッドが使えるようになりました。
同様の悩みを抱えている方のお役に立てれば幸いです。
参考
git-new-workdirを導入してGitのブランチを複数同時に扱えるようにした
今、僕の仕事環境では「エンジニアそれぞれが作業用ブランチを切って開発を進め、Github に pull-req を出してレビューもらって、それが通ったらマージされる」、といったよくありがちなフローで開発を進めています。
で、今までは自分が開発をしている最中に同僚から pull-req が飛んできてレビューをしなくてはならなくなったとき、自分の作業を一旦git stash
なり、git commit
なりしてキリがいい状態にしてから、git checkout
してレビュー、、のようなことをやっていました。
ですが、最近同僚にgit-new-workdir
なるものを使えばそんなだるいことしなくていいよーって教えてもらったのでさっそく導入!!今回はその導入メモです。
git-new-workdir コマンドを使えるようにする
僕はhomebrew
で git を導入してるのですが、git-new-workdir
自体はすでに/usr/local/share/git-core/contrib/workdir/git-new-workdir
にありました。
ただ参考記事を見る感じだと、コマンドはパスを通すなり、シンボリックリンクを貼るなりしないと使えないようなので今回は
$ ln -s /usr/local/share/git-core/contrib/workdir/git-new-workdir /usr/local/bin/git-new-workdir
して使えるようにしました。これで
$ git-new-workdir usage: /usr/local/share/git-core/contrib/workdir/git-new-workdir <repository> <new_workdir> [<branch>]
って出るようになりました!
ちなみにgit-new-workdir
がない人はこことかから落としたりすれば大丈夫そうです。
実際に使ってみる
$ git checkout git@github.com:project_name.git(てきとーなproject) $ git-new-workdir project_name for_develop $ git-new-workdir project_name for_review
これで開発用のブランチで開発をしつつ、pull-req レビュー用のブランチでレビューできる環境ができました!
$ tmux new -s for_develop $ tmux new -s for_review
みたいにして tmux で切り替えて管理できるようにするといいかもですね!
ちなみに.gitignore
に指定されているディレクトリ、ファイルはgit-new-workdir
でつくったディレクトリには反映されていないのでそこは注意。
まとめ
git-new-workdir
便利!!他にもここで紹介されているようにgit-contrib
には便利なツールがいっぱいあるみたいなので、また試していきたいです。
参考
bundle openでgemのディレクトリを手軽にエディタから確認する
gem のソースって今まで基本 Github から確認していたのですが、実はエディタから手軽に確認できる方法がありました。地味に知らなかったです。
こちらの記事を参考にさせていただきました。
エディタの設定
環境変数EDITOR
にあらかじめどのエディタを開くのか設定しておく必要がある。自分の場合は vim を使うので、.zshrc
に以下のように書いてあります。
export EDITOR=/usr/local/bin/vim
gem のディレクトリを開く
あとはbundler
さえ入っていれば準備 OK.
例えばdevise
を開く時は
bundle open devise
まとめ
最近 Rails の開発が続く日々ですが、こういう地味に知らないことがまだまだ沢山あるので習得していきたいです。
参考
Rails4 + devise + paranoiaで論理削除を考慮したユーザーバリデーションを実現する
Rails でユーザー登録、認証機能を実装する際、deviseを使用することはわりと一般的かと思います。
またユーザーの論理削除を実現するための gem としてはparanoiaが有名かと思います。(Rails3 時代によく使われていた acts_as_paranoid をよりシンプルにしたやつ)
どちらも素晴らしい gem なのですがこれらを同時に使用した際、以下のような問題が発生しました。
- devise の
validatable
を使用してUser
モデルの validation を実装 (email, password 関連の validation が追加される)。 - paranoia の
acts_as_paranoid
メソッドを呼んで、ユーザーの論理削除をできるようにする。 email: hoge@hoge.com
のユーザー hoge、email: fuga@fuga.com
のユーザー fuga を用意する。fuga.destroy
で fuga を論理削除。hoge.update_attributes(email: 'fuga@fuga.com')
で hoge の email を更新しようとするとユニーク制約で validation エラー発生。
こんな感じで削除済のユーザーと同じ email を登録しようとするとユニーク制約にひっかかってしまって困りました。
今回はこれを通常のユーザーの email ユニーク制約は残しつつ、削除済みユーザーはその対象外となるよう修正していきたいと思います。
とりあえず validatable を外す
まずは deviseのvalidatable
を外して、必要なコードを本家からコピーしてくる。
base.class_eval do
validates_presence_of :email, if: :email_required?
#validates_uniqueness_of :email, allow_blank: true, if: :email_changed?
validates_format_of :email, with: email_regexp, allow_blank: true, if: :email_changed?
validates_presence_of :password, if: :password_required?
validates_confirmation_of :password, if: :password_required?
validates_length_of :password, within: password_length, allow_blank: true
end
必要そうなのはこの辺り。ただvalidates_uniqueness_of
はこのままだとダメなので一旦外す。
DB の index を修正する
devise 導入時の migration で
class DeviseCreateUsers < ActiveRecord::Migration
中略
add_index :users, :email, unique: true
end
のようにしていると思うので、その前提で。
これだとdeleted_at
に関係なくユニーク制約がついてしまっているので、これを修正するための migration ファイルを作成する。
class UpdateIndexUsersOnEmail < ActiveRecord::Migration
def up
remove_index :users, :email
execute 'CREATE UNIQUE INDEX unique_index_on_users_email ON users(email) WHERE deleted_at IS NULL'
end
def down
execute 'DROP INDEX unique_index_on_users_email'
add_index :users, :email, unique: true
end
end
こんな感じでdeleted_at
がnull
の場合のみユニークとする。これで DB 側の修正は OK のはず。
paranoia_uniqueness_validator を使う
次に Model 側の修正。
paranoia_uniqueness_validatorという gem を使用する。これはacts_as_paranoid
で
class User < ActiveRecord::Base
validates_as_paranoid
validates_uniqueness_of_without_deleted :email
end
のようにしていた機能がparanoia
ではparanoia_uniqueness_validator
という gem に切り離されたので、これを別途追加する必要があるといった感じ。
こちらの記事とか参考にさせていただきました。
んで、paranoia_uniqueness_validator
では以下のように validation を追加する。
class User < ActiveRecord::Base
validates :email, uniqueness_without_deleted: true, allow_blank: true, if: :email_changed?
end
これで期待通りの挙動になるよう修正できた、、はず。
まとめ
gem は便利だけど、思い通りにいかない時は自力で頑張る必要があるということですね。。世知辛い。 もしなにかおかしな所がございましたら、コメント等頂けると嬉しいです!!